陸奥宗光歿後百周年記念講演集和歌山市へ寄贈
2021年09月28日 19時11分
明治時代に外国との不平等条約を改正し、近代日本の礎を築いた和歌山市出身の政治家、陸奥宗光(むつ・むねみつ)にまつわる記念講演などの内容を記した書籍がきょう(9/28)、和歌山市に寄贈されました。
この書籍は、陸奥宗光が亡くなってちょうど100年となった1997年に和歌山市立博物館主催の特別展で記念講演した歴史家ら3人の専門家による講演が収められていて、この翌年の1998年、陸奥の孫にあたる故・陸奥陽之助(むつ・ようのすけ)氏が編者となって出版されました。書籍には、陸奥宗光の長男で陽之助氏の父、故・陸奥廣吉(むつ・ひろきち)氏が父・宗光について語った随想も盛り込まれています。
この書籍が、おととし(2019年)、陽之助氏の妻、祥子(さちこ)さんから陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会に託されていましたが、和歌山市の岡公園に陸奥宗光の銅像が建立されて50年となる今年(2021年)、より多くの市民に陸奥宗光の偉業を知ってもらおうと和歌山市に寄贈することにしたものです。
きょう午前11時に市長室を訪れた実行委員会のメンバーは、10冊の書籍をまとめて尾花市長に手渡すと、尾花市長が感謝状を贈りました。
書籍を手にした尾花市長は、「陸奥宗光伯は、不条理に対して命をかけて闘った不屈の精神の持ち主。この本には、いい教えがたくさん掲載されているので、子どもをはじめ、多くの人に読んでもらいたい」と述べ、今後、陸奥宗光の偉業を、教育にも生かしていく考えを強調しました。
実行委員会の栗林惠(くりばやし・めぐみ)副会長は、「和歌山市にいながら、陸奥宗光伯のことを知らない人が結構たくさんいる。この本には、彼の考え方などが記されているので、是非、この本に目を通して、身近に感じてもらい、和歌山に誇りを持ってもらいたい」と話しました。
今回、寄贈された「陸奥宗光 歿後百周年記念講演集」は、今後、市民図書館と図書館の西分館、それに中央や河南など図書室のある5つのコミュニティセンターに配備されます。