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【新型コロナ】県内75人感染、クラスター1例発生

2021年08月26日 19時24分

社会福祉・医療

和歌山県はきょう(8/26)、乳児から90代までの男女75人が、県内で新たに新型コロナウイルスに感染したと発表しました。また、紀の川市の美容院でクラスターが発生し、入院患者の数は、過去最多だったきのうをさらに上回りました。

県内で新たに感染が確認された75人のうち、岩出保健所管内に住む20代の男性会社員は、すでに感染が判明している4人とともに、紀の川市粉河にある美容院「Hair Produce Alive」に勤務していて、県は、この美容院を、県内79例目のクラスターと認定しました。

この美容院では、最初に感染が判明した従業員が頭痛や鼻水などの症状が出た後も勤務していたことがわかっていて、県は、あらためて症状が出たら職場に出ず、早く医療機関を受診するよう呼びかけています。

また、県は、今月20日から24日までにこの美容院に来店したことが把握できているおよそ80人を対象にPCR検査を行っていて、ほかにも来店客がいれば、保健所に連絡するよう呼びかけています。

このほか、きのうまでにクラスターに認定された和歌山市の向陽病院では、入院患者2人感染が新たにわかり、クラスターの人数は7人となっています。

また田辺保健所管内では、カラオケ設備のある飲食店でクラスターが発生するなど、感染者が急増していて、県福祉保健部の野尻孝子(のじり・たかこ)技監は、「クラスターとなった飲食店以外の店でも従業員や利用客が飲食していて、感染が確認され、新たなクラスターが発生しそうな状況になっている。過去に例を見ない感染が急増している状況で、田辺保健所管内の医療崩壊につながらないよう適切な行動をお願いしたい」と強く呼びかけました。

記者会見する野尻技監(2021年8月26日・県庁記者会見室で)

きょう新たに75人の感染が確認されたことで、県内の累計感染者数は、死亡した52人を含めて4293人となりました。

県内のコロナ用病床は、きょうから10床増えて570床となった一方、クラスターが発生した古梅記念病院に臨時に設けられた病床は、退院した1人分が減って17床となっています。

きょう現在の入院患者は562人で、過去最多となったきのうの数を上回っていて、病床使用率は95・7%で、きのうよりやや下がりましたが、依然としてひっ迫しています。

重症患者は、きのうより増えて29人となり、人工呼吸器をつけた重篤な患者を含め3人が集中治療室で治療を受けています。

新たに判明した85人の保健所別の内訳は、和歌山市が31人、田辺が17人、湯浅が7人、岩出が6人、橋本と御坊が4人ずつ、海南が2人、新宮が1人で、県外が3人となっています。

直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は、県全体が60・7人で、きのうより下がりましたが、保健所別では、田辺が86・4人、和歌山市が70・8人となり、これまでで最も高くなるなど、8つの保健所管内すべてで、政府が示す爆発的感染拡大の水準25人を上回っています。

こうした状況の中、県福祉保健部の野尻技監は、「行政によるPCR検査や保健所の対応がかなり厳しい状況となっている」として、仕事の優先順位をつけ、これまで行っていたデルタ株の感染かどうかを確認するためのスクリーニング検査や、デルタ株感染が疑われる場合に国の基準に追加して行っていた退院後の健康観察を省き、保健所などの行政の負担を減らすことにしています。

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