事業承継支援で和歌山県信用保証協会と和歌山商工会議所が覚書
2021年07月16日 18時34分
和歌山県内の中小企業の事業承継を支援するため、お互いの持つノウハウやネットワークを活用しようと、きょう(16日)和歌山県信用保証協会と和歌山商工会議所が覚書(おぼえがき)を交わしました。
県・信用保証協会では創業支援や経営改善支援などで、県内の中小企業のバックアップを行っています。
和歌山商工会議所では「県・事業承継・引き継ぎ支援センター」を窓口に、県内企業の事業承継が円滑に進むよう様々なアドバイスを手掛けています。
両者間では、これまでも情報交換を密に行ってきましたが、少子高齢化や新型コロナウイルスも相まって、県内企業の継続がより厳しさを増していることから、両者がさらに連携できるように覚書を締結することになったものです。
きょう午後、和歌山市の和歌山商工会議所で、県・信用保証協会の稲本英介(いなもと・ひでゆき)理事長と和歌山商工会議所の和歌哲也(わか・てつや)専務理事が、覚書を交わしました。
稲本理事長は「去年(2020年)は、全国の廃業件数が4万9千件あまりと過去最多にのぼった。商工会議所と連携し、アフターコロナを見据えた新たなニーズを掘り起こしたい」と述べました。和歌専務理事は「コロナ禍でくじけそうな事業者が沢山いる。県内企業を継続させるべく我々が連携し、事業者の意識向上につなげたい」と語りました。
今後、両者はアドバイザーを講師に招いての事業承継のセミナー「わかやま後継者塾」を開くなど、県内の事業承継の動きをさらに進める方針です。
東京商工リサーチの調べによりますと、県内企業の廃業数は2016年の441件をピークに2019年まで減少傾向にありましたが、少子高齢化による後継者不足やコロナ禍などが原因で、去年(2020年)は347件と4年ぶりに増加に転じています。