有田市立病院設置条例改正案 指定管理導入に向け提出へ
2021年06月04日 19時04分
有田市は、市立病院の指定管理者制度の導入に向けて、病院の設置条例の改正案を6月定例議会に提案します。
有田市立病院は、1950年に開設され、地域の医療を担ってきましたが、2013年から14年にかけて退職者が相次ぎ、21人の医師が12人まで減り、内科医が1人になるなど、医師不足が深刻化しました。いまは、17人の医師が従事していますが、11ある診療科を維持していくには十分とは言えない状況です。
有田市では、医師を安定的に確保するため、市立病院の在り方について検討する中で、総務省が取り組んでいる公立病院医療提供体制確保事業のモデル事業に選ばれ、今月1日、事業を支援する公益社団法人・地域医療振興協会と協定を結びました。
地域医療振興協会は、全国25の医療機関や僻地にある43の診療所などを指定管理や直営で運営していて、あわせておよそ1200人の医師が所属しています。
有田市は、今後、2年かけて地域医療振興協会から専門的な支援を受け、病院の機能や経営の見直しをはかり、改革の実施計画を策定するなど、指定管理者制度の導入に向けた議論を進めます。
病院設置条例の改正案提出は、その一環で、有田市の望月良男(もちづき・よしお)市長は、「指定管理制度の導入には、公務員である市立病院の職員の処遇など課題も多く、相手のあることなのでなかなか難しいが、うまくいくなら、今年中に方向性を示し、2023年度から実現させるというくらいの気持ちで取り組んでいきたい」と意気込みを語りました。