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「疎密」を考える企画展、和歌山県立近代美術館で

2021年04月25日 13時04分

教育歴史・文化

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、「密」を避けることが求められる中、和歌山市の県立近代美術館で、「疎密」をテーマにした企画展が開かれています。

これは、企画展「疎密考(そみつこう)」で、人のいる風景や誰もいない風景に表れた疎密、また、余白や集積で表現された疎密などを、日本画や洋画、版画、立体作品など65人の作家の84点の作品を通じて紹介し、人や物の距離と、その関係が感じられるようになっています。

中には、コンピュータミシンでつくられた糸のマスクの中にほつれや穴が疎を表現していたり、下着姿の人形の集団が磁石によって離れたりくっついたりし、人と人の心理的な距離を表現している作品もあります。

藤本真名美(ふじもと・まなみ)学芸員は「コロナ禍で気持ちが塞ぎがちな中、作品を通じて、自分の心地よい間合いを見つけてほしい」と話しています。

企画展「疎密考」は、来月(5月)30日まで開かれ、期間中の今月(4月)29日と来月29日には作品解説が行われます。

また、最終日の来月30日午後2時から美術館前の屋外アプローチで「クラシック音楽と疎密」と題した解説付きコンサートが開かれます。コンサートでは、神戸市室内管弦楽団主席ヴァイオリン奏者、西尾恵子(にしお・けいこ)さんの演奏と、音楽ジャーナリスト、岩野裕一(いわの・ゆういち)さんの解説を楽しむことができます。コンサートは無料で、誰でも鑑賞できます。

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