県警察学校で卒業式「コロナで体力に自信」
2021年01月29日 20時47分
和歌山県警察学校できょう(1/29)、初任科・長期課程生の卒業式が行われ、150期生の33人が、警察官としての第一歩を踏み出しました。
長期課程生は、主に高校卒業後、県警本部に採用された警察官で、去年(2020年)4月1日の入学後、10カ月にわたって、柔道や剣道、刑事訴訟法などを学んできました。
きょう午前10時から和歌山市木ノ本の県警察学校講堂で行われた卒業式に出席したのは、女性警察官10人を含む卒業生33人と県警の関係者だけで、新型コロナウイルス感染防止のため、卒業生の家族の姿はありませんでした。
式では、卒業生を代表して和歌山東警察署に配属される大谷勇人(おおたに・ゆうと)巡査23歳が、県警察学校の森田浩文(もりた・ひろふみ)校長から卒業証書を、県警察本部の親家和仁(しんか・かずひと)本部長から配属辞令を、それぞれ受け取りました。
式典で、親家本部長は「新型コロナウイルス感染症の終息が見えず、第一線での活動にも制約が求められる厳しい情勢ですが、それぞれの決意を胸に、初心を忘れることなく職務に精励し、県民の安全と安心を守り抜く警察官として、大きく成長することを期待します」と訓示しました。
これに対し、大谷巡査が「新型コロナウイルスが流行し、私たちは前例のない警察学校の生活を送りました。柔道や剣道、逮捕術などの訓練に制限が加えられる中、最大限の訓練が行える環境を教官方が与えてくださり、訓練に打ち込むことができました」などと教官への感謝の言葉を述べた上で、「未熟な私たちですが、熱い『警察官の魂』を胸に刻み、力強さと優しさを兼ね備えた警察官になることを目指して、日々の職務に邁進します」と決意を述べました。
式典の後は、警察学校の玄関前で卒業生が写真に収まっていました。
和歌山東警察署に配属される辻村優希(つじむら・ゆうき)巡査19歳は、「しんどかったし、新型コロナウイルスの影響であまり家に帰れず困りましたが、33人の同期生と出会えて充実した10カ月間でした。県民に信頼され、期待に応えられるような警察官になりたい」と話し、和歌山西警察署に配属される井西貴翔(いにし・たかと)巡査18歳は、「やっと先輩の警察官と同じ舞台に立てるので、一生懸命やっていきたい。新型コロナの影響で術科が十分できなかった分、グランドを走り回ったので、体力に自信がつきました。ここで学んだ知識や体力で、1人でも多くの犯人を逮捕して安全な街を作っていきたい」と抱負を語りました。
卒業生はきょう付けで、県内14のすべての警察署に配属され、警察官としての生活をスタートさせます。