【新型コロナ】感染経路不明の増加、同居の感染に注意
2021年01月06日 12時22分
和歌山県は、県内で確認された新型コロナウイルスの感染者について、去年11月以降のまとめを発表し、家族内の感染や県外からの持ち込みが増えている一方、感染経路不明の割合が高くなっていることを指摘しました。
県によりますと、第三波が始まった去年11月から12月末までの2ヶ月間に県内で確認された感染者の傾向として、家族内の感染や、県外からの持ち込み、友人間での感染が増えている一方、感染経路が不明の割合が増えていて、まとめを発表した県福祉保健部の野尻孝子(のじり・たかこ)技監は、「特に紀北地域で感染経路の不明な人が増えており、市中感染に移行しないか、懸念している」と述べました。
また第三波以降の県内感染者のうち、感染経路が不明のケースを除いた278例について、感染する機会を分析した結果、家族で同居するなどの共同生活が33%と最も多く、次いで飲食が26%、少なくとも一方がマスクを着けずに行った会話が19%と続きました。
この結果について、野尻技監は、「同居する家族が共有する空間や物を介する感染と、飲食する際の感染を予防することに最も注意が必要」と指摘した上で、同居家族内での感染予防について、「症状がある人はマスクを着用してほしい。ただ、無症状の人も唾液でウイルスが拡散されるのでマスクを着けてほしいが、屋内でずっと着用するのは難しいかもしれない。症状がある人とのタオルを共用したり、鍋を囲んで箸でつつくのは危険。また寒い時期だが、換気を徹底してほしい」と呼びかけました。
また、去年の12月26日から今年1月4日までの年末年始の感染状況をまとめた結果によりますと、陽性となった70人のうち、濃厚接触者の28人を除く42人の推定感染経路は、帰省や県外への旅行、来県者など感染が拡大している県外からの持ち込みが6割近い55%を占めています。一方、県内で感染したとみられる人のうち、会食が原因とみられる事例が4割近くありますが、感染経路不明の事例が6割を超えている状況です。