南海フェリー撤退不可避か、存続模索も壁高く/和歌山・徳島
2026年10月29日 16時19分
和歌山県と徳島県を結び、苦しい経営が続いてきたフェリーを巡り、地元の自治体が存続を模索していますが、壁は高そうです。
このフェリーを運航してきたのは、鉄道を手がけるNANKAI(ナンカイ)のグループ会社、南海フェリーです。南海フェリーは、和歌山と徳島を結んできましたが、神戸市と兵庫県の淡路島をつなぐ明石海峡大橋が1998年に開通すると利用者が減り、2021年度以降は、債務超過に陥りました。こうした事情を踏まえ、再来年(2028年)の3月末をめどに撤退することになりました。
フェリーの運航がなくなるのを阻止しようと、徳島市は国土交通省に存続を訴え、徳島県も、他の事業者に運航を引き継いでもらうための交渉を行いました。和歌山県の宮﨑泉(みやざき・いずみ)知事は今月(10月)6日の記者会見で「徳島県と一緒に動いていきたい」と発言ました。しかし、南海フェリー側が、赤字の補塡を自治体に求めたものの合意に至らなかった経緯もあります。
利用者側の和歌山県トラック協会は7月、「ドライバーの休憩時間確保や労働負担軽減に重要な輸送手段」として存続を求める要望書を県に提出しましたが、徳島県トラック協会の調査では、フェリーを利用していたのはおよそ3割の事業者にとどまりました。
国交省の担当者は「具体的な支援制度はない」として、地元で方向性が決まり、何か求められたら改めて検討するとしています。
ナンカイの関係者は、「自治体とは何度も話したが、存続に向けたお金は出さない、となった。いまさら撤退は困ると言われても困る」と話しています。フェリーを存続させるには、高いハードルがありそうです。








