トルコ軍艦の遺物返還 奈良大で処理終え串本へ

2026年05月29日 17時33分

歴史・文化

串本町沖で1890年に沈没したオスマン帝国・現トルコの軍艦「エルトゥールル号」の木製滑車などの遺物がきょう(29日)、奈良大学での保存処理を終え、串本町に返還されました。

返還された遺物は串本町のトルコ記念館で公開されます。

田嶋勝正(たしま・かつまさ)町長は「日本とトルコを結ぶ重要な遺物だ。完璧に処理していただいた。多くの人に見てもらいたい」と話しました。

エルトゥールル号は親善のため日本に来航しましたが、帰国途中に暴風雨に遭い串本町沖で沈没し、乗組員500人以上が死亡した中、地元住民が69人を救助し、日本とトルコの友好につながりました。

トルコの水中考古学者トゥファン・トゥランルさんらの調査チームが2007年から周辺の海底を調査し、およそ8千点の遺物を回収し、串本町の施設で保管しています。

陶器やガラスなどは施設で保存処理してきましたが、木製の滑車など劣化が目立つ遺物は処理が難しく、高い文化財保存技術を持つ奈良大で2024年から作業していました。

奈良大学では滑車など33点を保存処理しましたが、保存科学を専門とする今津節生(いまづ・せつお)学長は「エルトゥールル号の物語を伝えるには遺物が現存することが大事だ。若い世代にも伝えていきたい」と話しました。

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