和歌山市立加太中学校、陸奥宗光を学ぶ特別授業
2025年05月09日 17時58分
明治維新後の外務大臣で海外との不平等条約の改正に尽力した、和歌山市出身の陸奥宗光(むつ・むねみつ)について学ぶ特別授業が、きのう(8日)、和歌山市立加太(かだ)中学校で行われました。

これは、和歌山市の「陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会」が、地元・和歌山の子どもたちに郷土の偉人・陸奥宗光の功績を伝えようと、毎年この時期に加太中学校で行っているもので、ことし(2025年度)で9回目です。

この日は、実行委員会・副会長の臼井康浩(うすい・やすひろ)さんが講師となり、3年生16人のうち、12人が参加し、陸奥の人生や功績を紹介しました。

臼井さんは、「陸奥が、不平等条約を改正したというのは、相手に日本の成長を認めさせ、一番強い相方、イギリスを納得させたことにある」と述べ、明治政府の外務大臣に就任後の1894年、粘り強い外交交渉の末、イギリスとの領事裁判権の撤廃に成功し、その後、15か国との撤廃も勝ち取った功績を説明しました。
その上で臼井さんは、「法と秩序によって、相手国と争うことなく、お互いを認めさせて得た唯一の条約。日本は、初めて自力で相手を納得させることで、国家安全保障を得た」と述べました。

加太中学校3年生は、来月(6月)3日から5日にかけての修学旅行で、陸奥宗光の銅像が立つ外務省を訪ねることになっていて、これもあわせ、特別授業のあと、生徒会長で3年の阪口樹紀(さかぐち・たつき)さんは、「陸奥宗光は、ズバッと自分の意見を貫き通すみたいな感じで、言ったみたい。いまのトランプ税の中で、日本の意見の主張はどんなか見てみたい。聞いてみたい。たのしみです」と話していました。