岸本周平知事が死去・68歳・知事公舎で倒れる

2025年04月15日 11時31分

政治

和歌山県の岸本周平知事が、きょう(4月15日)午前9時33分、敗血症性(はいけつしょうせい)ショックのため、搬送先の和歌山市内の病院で亡くなりました。68歳でした。県では、地方自治法の規定に基づき、きょうから宮﨑泉(みやざき・いずみ)副知事が職務を代行することを決めました。

入庁式で訓示する在りし日の岸本周平知事(2025年4月1日・和歌山県民文化会館)

県によりますと、岸本知事は、きのう(14日)午前10時すぎ知事公舎で倒れているのを秘書が見つけ、救急車で病院に運ばれ、ICUに入って治療を受けていましたが、きょう午前9時33分、死亡しました。

岸本知事は、1956年、和歌山市の出身の68歳、県立桐蔭高校から東京大学を卒業後、旧・大蔵省、現在の財務省に入りました。その後、アメリカ・プリンストン大学の客員講師を務めたあと、トヨタ自動車の渉外部長を経て、2009年の衆議院選挙で旧・民主党から初当選しました。

5期目途中の2022年に議員辞職し、この年の11月に行われた和歌山県知事選挙に、自民・立憲・国民などの推薦を受け、無所属で立候補し、初当選しました。

岸本知事は「県の職員と市町村との連携を強化し、スクラムを組んで課題に取り組む」として、振興局の機能を強化し、自らが市町村の住民と直接対話する「タウンミーティング」事業に取り組みました。

このほか、ENEOS和歌山製造所でのSAF燃料精製や、串本町の小型ロケット発射場周辺での宇宙関連産業の誘致、脱炭素化や次世代産業の振興、能登半島地震を受けた県の防災計画の見直しなどにも取り組みました。

また、学校給食の無償化や、子ども食堂の設置支援、県職員のワークライフバランスの向上などにも取り組んできました。

大阪・関西万博の「和歌山ゾーン」のオープニングに出席した岸本知事(2025年4月13日・大阪市・夢洲)

岸本知事は、今月13日に開幕した大阪・関西万博の会場を訪れ、和歌山県の展示スペース「和歌山ゾーン」で、和歌祭(わかまつり)で使われる神輿(みこし)を担ぐ姿を見せていました。

県によりますと、岸本知事は今月11日の金曜日の時点で職員に腰の痛みを訴えていたということで、翌12日の大阪・関西万博の開会式への出席をキャンセルしましたが、13日の和歌山ゾーンのオープニングには出席していたということで、とくに持病などは確認していないということです。

そして、きのうの朝、岸本知事と連絡が取れなかったとして、秘書らが知事公舎を確認したところ、倒れているのが見つかり、救急車で和歌山市内の病院に搬送しました。

岸本知事はICUで治療を受けていましたが、きょう午前9時33分、敗血症性ショックのため、死亡したということです。

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