岸田前総理襲撃事件、木村被告が控訴
2025年03月05日 17時46分
おととし(2013年)、和歌山市内で、岸田前総理大臣の演説会場に爆発物を投げ込んだとして、殺人未遂などの罪に問われた男が、懲役10年とした和歌山地裁の判決を不服として、大阪高等裁判所に控訴したことがわかりました。きのう(4日)付で控訴したのは、木村隆二被告25歳です。
木村被告は2023年4月、和歌山市の雑賀崎漁港で、衆議院選挙の応援に訪れていた岸田前総理大臣らを殺害する目的で、演説会場に手製の爆発物を投げて爆発させ、近くにいた警察官と聴衆の2人にけがをさせたなどとして、殺人未遂など5つの罪に問われました。岸田前首相にけがはありませんでした。
裁判では、人を害する目的や殺意の有無が争点となり、和歌山地裁は先月(2月)19日、「加害目的や未必の殺意があった」と指摘し、「模倣犯を防ぐためにも厳しく処罰する必要がある」として、懲役10年の判決を言い渡しました。
一方、木村被告は、火薬の製造や所持、選挙運動の妨害は認めているものの、殺意については否認していて、弁護側は傷害罪にとどまるとして、懲役3年が妥当と主張していました。