ENEOS・三菱商事がSAF製造基本設計を共同実施へ

2025年02月21日 17時56分

社会

石油大手のENEOSと三菱商事は、有田市(ありだし)のENEOS和歌山製造所で、航空燃料・SAF(サフ)を精製する事業の基本設計を共同で行うことで合意しました。これを受け、両社は2028年度以降に、年間およそ30万トンのSAF燃料などを製造すると想定しています。あわせて、この事業が経済産業省の支援事業に採択されたことも発表されました。

ENEOS和歌山製造所の正門

ENEOS和歌山製造所では、県内の家庭から集めた古い天ぷら油などからジェット燃料・SAFを精製する事業を計画していて、和歌山県と有田市、海南市が実施に向け協力するとともに、関連企業の誘致なども積極的に行う方針で、すでに、県では紀北地方の一部の家庭から廃油を回収する実証事業を行っています。

実際の精製開始は、エンジニアなどの不足の影響で2年ほど遅れていますが、和歌山県の岸本周平知事は「運転開始時期は2年ほど遅れるが、和歌山で着実に実施されると期待している。SAFはもちろん、合成燃料などほかのGX事業も実施してもらえるよう、引き続き全面的に応援する」とコメントしています。

有田市の玉木久登(たまき・ひさと)市長は「和歌山のSAF製造拠点化が着実に進んでいる。今後も引き続き“未来環境供給基地”の実現に向け、あらゆる面で支援と協力を行う」とコメントしました。

海南市の神出政巳(じんで・まさみ)市長は「着実に事業が進められるものと期待している。引き続き、事業者、県、有田市と連携しながら支援・協力していく」としています。

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