6日、新宮市の神倉神社で「お燈まつり」

2025年02月05日 19時08分

歴史・文化

白装束に荒縄を巻いた男たちが、燃えさかる松明(たいまつ)を持って急峻な石段を駆け下りる、新宮市の「お燈(とう)まつり」が、あす(6日)世界遺産の神倉(かみくら)神社で行われます。

去年のお燈まつりのもよう(※聴取者提供:2024年2月6日・新宮市・神倉神社)

お燈まつりは、神武(じんむ)天皇が熊野を訪れた際に、高倉下命(たかくらじのみこと)が松明を持って迎え入れたという故事に由来し、1400年以上前から毎年2月6日に行われている神倉神社の例大祭で、女人禁制の神事です。

当日は、夕方頃から新宮市内中心部を「上り子(のぼりこ・または・あがりこ)」と呼ばれる、白装束に荒縄を巻いて松明を持った男たちが練り歩き、世界遺産の熊野速玉大社と阿須賀(あすか)神社、それに妙心寺(みょうしんじ)を参拝したのち神倉神社に集まり、538段の急峻な石段を登って、ご神体の「ごとびき岩」の前に集合します。

そして神職が起こした火を松明にともし、午後8時ごろ、山門が開くと同時に上り子たちが一斉にふもとへ向けて駆け下りて、クライマックスを迎えます。

このとき、松明の炎の列が山を下る龍のように見えることから、民謡「新宮節」では「お燈まつりは男の祭、山は火の瀧、下り龍」と歌われています。

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