岸田前総理襲撃事件の初公判・被告は一部否認

2025年02月04日 15時26分

事件・事故

おととし(2023年)4月、岸田文雄前総理大臣の演説会場に爆発物を投げ込んだとして殺人未遂の罪などに問われた、木村隆二(りゅうじ)被告25歳の裁判員裁判の初公判が、きょう(2月4日)和歌山地方裁判所で開かれ、木村被告は起訴内容を一部否認しました。

初公判の法廷のもよう(※代表撮影・2月4日・和歌山地方裁判所)

起訴状などによりますと、木村被告はおととし(2023年)4月、和歌山市の雑賀崎(さいかざき)漁港で、衆議院和歌山1区補欠選挙の応援に訪れていた岸田前総理らに対し、殺意を持って手製の爆発物を投げて爆発させ、近くにいた警察官と聴衆の2人に、軽いけがをさせたとされています。岸田前総理にけがはありませんでした。

短髪の黒髪にメガネ、黒いコートのようなものを羽織って出廷した木村被告は「火薬を製造、所持したことは認めます。人を害する目的ではない。殺意はありません」と、小さい声ながらはっきりとした口調で起訴内容を一部否認しました。

検察側は冒頭陳述で「計画的な犯行であり、動機は身勝手で短絡的。当時の総理大臣を狙い、周囲の人を無差別に巻き込んだテロ行為だ」と指摘しました。

一方、弁護側は「爆発させ、世間の注目を集め世の中を変えようと、このような行為におよんだ。殺意はなく、選挙運動をしていたことも知らなかった」と主張しました。

起訴状が読み上げられると、木村被告は裁判官をまっすぐ見つめ聞いていましたが、内容について問われると、時折、左上を見る様子も見られました。

裁判は今回を含めて4回審理が行われ、今月(2月)19日に判決が言い渡される予定です。

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