近畿大学の学生が和歌山市のインバウンド宿泊者を分析
2025年01月23日 17時03分
和歌山市内に宿泊した外国人客の動向を調査しようと、近畿大学経済学部の学生が調査を行い、このほど(21日)和歌山市で調査結果を発表しました。
これは、経済学部で交通政策を研究している新井圭太ゼミの3年生12人が、去年(2024年)11月と12月、和歌山市に宿泊したインバウンド客500人余りに和歌山城周辺でヒアリング調査したもので、その集計結果をまとめたものです。
それによりますと、香港や台湾など東アジアからの宿泊客が多くを占め、欧米や東南アジアからの訪問客もいました。特に、アジア系からの客は20代から30代の若者や、中高年の旅行者が目立ちました。
全体を通して、ネットで宿を探すなどした個人旅行が主体で、鉄道を利用して和歌山市に来て市内のホテルに宿泊したケースが大半で、あまり目的を持たず来た人が多い傾向が出ていました。
また、公的なホームページやSNSを利用して情報を集めていて、市内での食事は寿司を選んだ人が多く、土産物と並んでみかんなどの果物を選んだ人が多くみられました。
また、今回の旅行で買い物や飲食などの消費にかける予算が20万円前後の人が多く、和歌山市での消費が2万円前後の人が多いという結果が出ていました。
さらに、全体的に和歌山市を訪れた満足は高い傾向にありますが、言葉が通じにくいと言ったことや、鉄道など交通機関の乗り換えやホテルなどに不満を持つ回答もあり、課題を指摘する意見も寄せられました。
調査した新井ゼミでは、昨年度(2023年度)には市内を訪れた国内・海外の観光客にヒアリング調査を行なっていて、今回は市内に宿泊したインバウンド客を調査しました。そのときに比べて、インバウンド客が観光バスでの団体旅行から、関空から鉄道を利用して、家族や友人同志などの個人旅行にシフトする傾向にあるのではないかと分析しています。