豊作願う「御田祭」滑稽に、丹生都比売神社/和歌山
2025年01月19日 17時55分
かつらぎ町の世界遺産・丹生都比売(にうつひめ)神社で、きょう(19日)、豊作を祈願する伝統芸能神事「天野(あまの)の御田祭(おんだまつり)」が開かれ、地元の保存会の人たちが1年の稲作の様子を滑稽に演じ、大勢の参拝客らを楽しませました。
神事では、楼門の下にござを敷いた舞台に、面や烏帽子(えぼし)を着け、くわとすきを持った「田人(たびと)」「牛飼(うしかい)」が登場し、問答などを繰り返したあと、牛の姿の「一石(いちこく)」らを呼び寄せ、田作りや田植え、鳥追い、稲刈りなどの所作を演じました。
見せ場は、お多福面を着け、もんぺをはき女装した「田ヅ女(たづめ)」の登場で、観客にご飯を配り歩く際、腰を振りながら、もんぺを引っ張り上げる演技に、何度も会場が沸いていました。
神事は平安時代の田植えの儀式に始まり、室町時代に、現在の狂言形式になったと伝わっています。