「鈴木さん」のふるさとに、海南・ルーツの地/和歌山
2024年12月29日 17時22分
全国的に人口が多い「鈴木」姓のルーツとされる「鈴木屋敷(すずきやしき)」がある海南市では、各地の「鈴木さん」を起点に交流人口を増やし、地域の活性化を目指そうと奮闘しています。
海南市などによりますと、平安時代末期に、鈴木一族が、熊野信仰を全国に広める拠点として屋敷を構え、信仰と同時に、鈴木姓も各地で広まっていったとされています。
現存する鈴木屋敷の一部は江戸時代に建てられ、1940年代から空き家となっていましたが、クラウドファンディングなどで寄付を募り、去年(2023年)復元が完了しました。名字にちなんだ観光資源は全国的にもユニークということです。
また、海南市では、2021年から「鈴木さん」を対象とした移住支援策も始め、東京23区内に居住しているといった条件を満たせば、市から1世帯当たり100万円の支援金が交付されます。先月(11月)の時点で、移住を決意した鈴木さんは現れていないということですが、海外メディアが取り上げるなど、市としてのPR効果は上々といったところです。
また、海南市は、「鈴木姓の歴史を全国に知ってもらうと同時に、市民が地元を好きになるきっかけになれば」と今後、鈴木グッズを製作し、ふるさと納税の返礼品にすることも検討しているということです。11月に、地元の有志が、市の協力を得て開催した「鈴木サミット」でも、「鈴木さん」や関心のある人たちが集まって、鈴木グッズの開発などについて話し合いました。