資産家死亡で和歌山地検が控訴、元妻の無罪判決不服
2024年12月24日 18時38分
和歌山地検は、「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の男性に、覚醒剤を飲ませて殺害したとして、殺人などの罪に問われた元妻の女性を無罪とした1審判決を不服とし、きょう(24日)控訴しました。
今月(12月)12日、和歌山地裁の裁判員裁判が無罪としたのは、田辺市の資産家、野崎幸助(のざき・こうすけ)さん、当時77歳の元妻、須藤早貴(すどう・さき)被告28歳です。
女性は2018年5月、野崎さんに何らかの方法で致死量の覚醒剤を摂取させ
死亡させたとして、殺人と覚醒剤取締法違反の使用の罪で起訴され、検察側は無期懲役を求刑しました。
判決は、多額の遺産を相続できるなど、動機になり得る事情はあったものの、事件前に「完全犯罪」などとインターネットで検索した履歴を考慮しても、殺害を計画していたと推認するには足りないと指摘しました。また、死亡当日に、自宅で2人きりだったことなどを考慮しても、殺害したとするには、合理的な疑いが残ると判断しています。
和歌山地検は判決を不服とし、この日、控訴しました。