和歌山県・JR白浜~新宮間利用促進で沿線自治体と連携強化

2024年12月10日 18時21分

交通政治

和歌山県は、深刻な赤字が大きな課題となっているJR紀勢線の白浜・新宮間の利用促進について、高速道路開通前の水準に回復させることを目標に、沿線の自治体やJR西日本などとの連携をさらに強化する方針を示しました。

これは、きょう(10日)開かれた12月定例県議会で、自民党県議団の佐藤武治(さとう・たけじ)議員の一般質問に、県の赤坂武彦(あかさか・たけひこ)地域振興部長が答弁したものです。

佐藤議員は、県と紀南の沿線自治体、JR西日本、和歌山大学などによる紀勢本線活性化促進協議会の部会が、ことし(2024年)8月に、白浜・新宮間の1日あたりの特急利用目標人数を、高速道路開通前の水準にあたる1040人に設定したことを指摘し、具体的な目標達成に向けた取り組みを尋ねました。

これに対し、赤坂地域振興部長は「今後、JRや地域が一体となって、臨時列車の増発による観光商品の造成や、駅から観光地へ向かう二次交通の接続改善などの利用促進策に積極的に取り組む」と答え、連携強化に取り組む方針を示しました。

JR西日本によりますと、紀勢線の白浜・新宮間では、昨年度(2023年度)までの赤字額が29億円にのぼっていることを明らかにしていて、廃線の可能性が危惧されています。

このほか、きょうの一般質問では、自民党県議団の山下直也(やました・なおや)議員が県の来年度予算の方針などについて、公明党県議団の中尾友紀(なかお・ともき)議員が能登半島地震を踏まえた防災・減災対策の検証などについて、無所属の会の中西徹(なかにし・とおる)議員が水道におけるPFAS・有機フッ素化合物の今後の対応などについて、それぞれ県当局の考えをただしました。

和歌山放送では、きょうの県議会・一般質問の模様を、午後9時半から録音ダイジェストでお伝えします。

WBSインフォメーション

WBSショッピング55