旅するチョウ「アサギマダラ」が日高町西山で乱舞
2024年10月30日 16時31分
旅するチョウとして知られる「アサギマダラ」が、今年(2024年)も今月(10月)になって、日高町の西山(にしやま)に多く飛来し、花のミツを吸う姿が見られました。
アサギマダラが飛来しているのは、西山の山頂付近から少し下った「アサギマダラの谷」で、2年前から町が荒れ地を整備して、チョウが好むフジバカマの花を植えています。
担当者らによりますと、今年は気温が高かったためか、例年より1週間から10日ほど遅い、今月上旬になって、アサギマダラの飛来が始まり、中旬頃には、ピークを迎え、晴れた日には、100から200の個体による乱舞が見られたということです。
アサギマダラは、羽(はね)を広げると10センチ前後の大きなチョウで、羽の色は、その名にもなっている浅葱色(あさぎいろ)=薄い青緑色で、黒や褐色の筋(すじ)模様があります。そして、春に南から北へ、秋には北から南へと、海を渡る大規模な季節移動をするチョウとして知られ、西山では、これまでも、秋に多くの飛来が見られていました。
日高町では、アサギマダラの好む花を植えることで、より多くのチョウを呼び込もうと谷の整備を行ったもので、谷が風をさえぎる地形になっていることもあってか、多くのチョウが飛来し、花のミツを吸ったり、羽を休める姿が見られ、その光景を見ようと、カメラマンや見物客も多くなっています。
日高町では、また、アサギマダラの渡りの実態を把握するためのマーキングと呼ばれるチョウの羽に地名や日時を書き込む活動や、その体験観察会も行っています。
この場所でのアサギマダラの飛来は、来月(11月)上旬頃までとみられ、すでにピークを越えていることから、今後は徐々に少なくなっていきます。