高齢者「溝や隙間」に注意、身近な危険、火の扱いも
2024年09月15日 11時36分
あす(16日)の「敬老の日」を前に、製品評価技術基盤機構(NITE(ナイト))は、身の回りで高齢者の事故が発生しやすい事例を説明し、注意喚起を行っています。
キーワードは「溝や隙間」で、道路や住宅といった身近な場所にあり、対策が必要としています。また、火の取り扱いも重大な被害につながる恐れがあるとして、適切な管理を求めています。
「溝」が原因の事例では、福井県の80代女性が2019年9月、電動車いすで側溝に転落して死亡、和歌山県では2018年6月、電動車いすの70代男性が踏切内で列車にはねられ死亡しました。和歌山の事案では、タイヤが砂利部に脱輪したと推定されています。
「隙間」では、おととし(2022年)6月に静岡県の80代女性が介護ベッドの手すりとマットレスの間に首が挟まった状態で発見され、死亡しました。ポータブルトイレの背もたれと肘かけの間に腕が挟まり、骨折した事例もありました。NITEは「車いすでは、ふたのない側溝や踏切を避け、やむを得ず通行する場合は、端を通らないようにする」、「介護ベッドなどに危険な隙間がないか、本人と周りの人が一緒に確認することが大切だ」としています。
火の扱いをめぐっては、おととし10月に奈良県の60代女性がガスこんろを使用中に衣服に着火してやけどし、2015年6月には、使用後のライターをポケットに入れていた兵庫県の70代男性の衣服が燃えて、やけどを負い、病院で死亡しました。点火ボタンが適切な位置に戻らず、残った火が燃え移ったと考えられています。