紀州のドンファン殺人事件の初公判、被告は無罪を主張
2024年09月12日 18時25分
「紀州のドンファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家野崎幸助さんを覚せい剤を摂取させ、殺害したとして、殺人などの罪で起訴された元妻、須藤早貴被告の初公判が、きょう(12日)和歌山地方裁判所で開かれました。
胸下まで伸びた長い髪を下ろし、黒いノースリーブのワンピースにマスク姿で出廷した須藤被告は、「私は殺していない。覚せい剤を摂取させたこともない」と小さい声ながらはっきりした口調で無罪を主張しました。
検察側は冒頭陳述で、「殺人だとも思わせない、完全犯罪だ」としたうえで、被告には野崎さんの遺産を手に入れたいという動機があり、「完全犯罪」「殺す」「覚せい剤 過剰摂取」などと検索した履歴が残っていると指摘しました。
一方弁護側は、「本当に殺意を持って覚せい剤をのませたのか。疑問が残る場合は無罪だ。」と主張しました。
須藤被告はマスクを着けていたため、はっきりと表情を見ることはできませんでしたが、内容を弁護士と確認し、時折白紙にメモをしながら終始落ち着いた様子で冒頭陳述を聞いていました。
公判は予備日を含め25回の審理が予定され、判決は12月12日に言い渡される予定です。