和歌山市が災害救助犬出動でNPOと協定

2024年08月21日 18時22分

政治災害・防災

和歌山市は、大規模災害時の捜索活動で災害救助犬を活用しようと、きょう(21日)全国にネットワークをもつ災害救助犬のNPO法人と協定を結びました。

協定締結後の記念撮影(8月21日・和歌山市・和歌山城西の丸広場)

和歌山市と協定を結んだのは、東京を本拠に全国の災害救助犬と訓練士を結んで被災現場での捜索活動を支援している、NPO法人・災害救助犬ネットワークです。

協定書への調印(8月21日・和歌山市役所)

ネットワークでは、青森から山口まで全国各地にいる災害救助犬と訓練士をネットワークでつなぎ、これまでに、ことし(2024年)元日の能登半島地震をはじめ、熊本地震や広島の豪雨災害などの現場に出動し、倒壊家屋などに取り残された被災者の救助活動を支援していて、群馬や岩手など全国の県や市と協定を結んでいます。

きょう和歌山市役所で、ネットワークの津田光()(つだ・あきら)理事長と尾花正啓()(おばな・まさひろ)市長が協定書にサインしました。

要救助者役の参加者を発見した救助犬

このあと、和歌山城西の丸広場で、救助犬が倒壊家屋に取り残された被災者を臭いで捜し出す訓練が行われ、テントに隠れた要救助者役の参加者を瞬時に捜し出しました。

訓練を視察する尾花市長(左)と災害救助犬ネットワークの津田理事長(右)

訓練を視察した和歌山市の尾花市長は「今まで臭いを嗅いだことの無い人を捜索する能力は驚くべきもので、災害時にとても大事な役割だ。今後、和歌山市が被災した際、消防などと連携してくれるので大変心強い」と期待を示しました。

災害救助犬ネットワークの津田理事長は、災害救助犬の意義について「海外では災害が起こればすぐに救助犬が出動するが、日本では空振りを恐れて行政の判断が遅れがちで、どうにもならない状況になってから救助犬を要請されても遅い。一刻を争う人命救助では、捜索を担う救助犬と、救出する消防、それに救命のDMAT()の3者がいかに連携を図るかが重要だ」と強調しました。

和歌山市では防災訓練への救助犬参加などを企画し、平時からの連携強化に努める方針です。

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