第１０６回全国高校野球選手権和歌山大会は、９日目のきょう（２０日）２回戦残る３試合が行われ、高野山、海南、日高が勝って３回戦に進出しました。

第１試合はこの大会初戦となる高野山と１回戦で星林を破った熊野が対戦しました。

序盤、両チーム無得点で迎えた４回裏、高野山は熊野の先発、エースの太田（おおた）から内野安打とデッドボールで出たランナーを送りバントで３塁・２塁に進めて６番・稲田（いなだ）のレフトへの犠牲フライで１点を先制しました。

熊野は５回表、ヒットとフォアボールなどでワンアウト満塁とチャンスを作りますが、後続が倒れ惜しいチャンスを逃しました。熊野は６回表にもデッドボールで出たランナーを送りバントで２塁に進めますが、期待の４番、５番が倒れてランナーを返すことができませんでした。

ピンチを切り抜けた高野山は６回裏、ツーアウトから４番の今井（いまい）の大会第５号となるレフトへのホームランで１点を追加し、２対０とリードを広げました。

さらに高野山は７回裏、この回先頭の７番・長江（ながえ）のスリーベースヒットでチャンスを作るとラストバッター安蘇（あそ）のライトへの犠牲フライで１点を追加し、３点差としました。

高野山の先発、エースの酒井（さかい）は熊野打線を３安打、完封。高野山が３対０で熊野を破り、去年（2023年）に続いて２年連続で初戦突破を果たしました。

第２試合では、この大会初戦を迎える海南と１回戦で慶風を破った初芝橋本が対戦しました。

１回裏、海南は、フォアボールで出た１番の岡室が２つのワイルドピッチで３塁まで進み、続く森本もフォアボールを選んでノーアウト３塁・１塁のチャンスを作りますが、期待の３番、４番、５番が倒れて無得点。

チャンスを逃した海南は２回裏、立ち上がり制球に苦しむ初芝橋本の先発、エース出口から２つのフォアボールでツーアウト２塁１塁と初回に続いて得点圏にランナーを置き、１番・岡室（おかむろ）のレフトへのタイムリーツーベースヒットで２点。さらに２番・森本（もりもと）のタイムリーツーベースヒッでト１点を追加、３対０とリードを奪いました。

３点を追う初芝橋本は４回表、海南の先発、エースの前（まえ）に対してヒットで出た１番・木俣（きまた）を２塁に置いてワンアウトから３番・信貴（しぎ）のセンターへのタイムリーヒットで１点。

さらにデッドボールとフォアボールで満塁として６番・古川（ふるかわ）の走者一掃となるライトオーバーのタイムリースリーベースで４対３と逆にリードを奪いました。

３回以降リズムを取り戻し、しり上がりに調子を上げてきた初芝橋本の先発、エース出口に対して２本のヒットとデッドボールでウーアウト満塁として１番・岡室（おかむろ）が押し出しのフォアボールを選んで同点、続く森本のピッチャー悪送球で勝ち越しに成功しました。

さらに途中出場の野田（のだ）の右中間を破るタイムリースリーベースなどでこの回一気に５点を挙げ、再びリードを奪いました。

初芝橋本も最終回、２点を返して追い上げますが、結局８対６で海南が勝って２年連続の初戦突破をはたしました。

勝った海南は、大会１１日目（２２日）の第３試合で南部と対戦します。


第３試合は、この大会、参加３６チーム最後の登場となる紀央館と１回戦で粉河に勝った日高の、ともに御坊市にある近隣校同士の対戦となりました。

紀央館は先発、エース・山川（やまかわ）と背番号１０を付けた２年生・上山（うえやま）が、日高は先発、エース・松山（まつやま）が得点を許さず、終盤まで０対０のままゲームが進みました。

均衡を破ったのは日高。７回表、ヒットと送りバントで、ツーアウトランナー２塁として３番・山本（やまもと）のレフトへのタイムリーツーベースで１点を先制しました。

紀央館は８回裏、フォアボールとデッドボールでツーアウト２塁・１塁として４番・キャプテン市谷（いちたに）のサードを強襲するタイムリーヒットで同点に追いつきました。

タイブレークとなった延長１０回表、日高は８回からマウンドに上がった紀央館の３人目・吉田（よしだ）に対してワンアウト２塁・１塁から４番・髙尾（たかお）の左中間を破るタイムリースリーベースで２者が生還。

続く湯川（ゆかわ）のレフトへの犠牲フライでさらに１点を追加、この回３点を挙げ４対１とリードを広げました。その裏、紀央館も１点を返しますが日高のエース松山（まつやま）の前に反撃もここまで。４対２で日高が接戦を制し、３回戦に進出しました。

勝った日高は、大会１２日目（２３日）の第２試合で日高中津と対戦します。


大会１０日目のあす（２１日）は、第１試合で田辺工業と和歌山東、第２試合で桐蔭と那賀、第３試合で県立和歌山と耐久がベスト８進出をかけて対戦します。

和歌山放送では試合の模様を、午前８時５７分から実況生中継でお送りします。