ドン・ファン親族、控訴 遺言書の有効性巡る訴訟
2024年07月03日 18時22分
「紀州(きしゅう)のドン・ファン」と呼ばれ6年前に死亡した資産家の男性が遺産を地元・田辺市に寄付するとした遺言書の有効性を巡る裁判で、親族側は、有効とした和歌山地裁の判決を不服として、大阪高等裁判所に控訴しました。
市によりますと、2018年に急性覚醒剤中毒で死亡した野崎幸助(のざき・こうすけ)さんの遺産はおよそ13億円です。
和歌山地裁判決は、遺言書の筆跡は野崎さん自身のもので、寄付する動機もあったとして、無効だと主張した親族側の請求を退けました。
野崎さんの死亡を巡っては2021年に、致死量の覚醒剤を摂取させて殺害したとして、元妻の須藤早貴(すどう・さき)被告28歳が殺人などの容疑で逮捕、起訴されています。
民法上、須藤被告は遺産の遺留分を請求する権利がありますが、殺人罪で有罪が確定すると「欠格事由(けっかくじゆう)」に当てはまるとされ、権利を失います。