「紀州のドン・ファン」遺言書は有効・和歌山地裁判断

2024年06月21日 15時02分

事件・事故社会

「紀州のドン・ファン」と呼ばれ2018年に急性覚醒剤中毒で死亡した、田辺市の資産家・野崎幸助(のざき・こうすけ)()さん・当時77歳が、およそ13億円とされる遺産を田辺市に寄附するとした遺言書を巡って、田辺市側と野崎さんの親族が有効性を争った訴訟で、和歌山地方裁判所は、きょう(21日)遺言書は有効と判断しました。

訴状などによりますと、遺言書は2013年2月8日付けで「いごん 全財産を田辺市にキフする」と赤ペンで手書きされていました。

遺言書は野崎さんの死後、経営していた酒類販売会社の役員の家で見つかり、その後、和歌山家庭裁判所田辺支部で遺言書の要件を満たしていると判断されました。田辺市側は2018年に田辺支部で遺言書を確認し、翌2019年に遺産の受け入れを表明しました。

一方、野崎さんの兄ら親族4人は、2020年に「田辺市に寄附する合理的な動機が見当たらず、遺言書の体裁や筆跡が不自然」などとして、遺言書は野崎さん以外の人物が作成したと主張して、和歌山地裁に無効確認を求め提訴しました。

野崎さんの死亡を巡っては、致死量の覚醒剤を摂取させ殺害したとして、2021年に元妻の須藤早貴(すどう・さき)()被告28歳が殺人容疑などで逮捕・起訴されています。

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