「食から未来を創造」をテーマに東京でシンポを開催 東洋ライスの雑賀社長が講師に/和歌山

2024年05月23日 10時12分

社会福祉・医療経済

「食から未来を創造—医食同源から超健康を考える」をテーマにしたシンポジウムが今月(5月)18日、東京都文京区の東京医科歯科大学の講堂で開かれました。コロナ禍を体験して感染症などへの関心が高まる中、シンポでは専門家が様々な角度から「食と健康」についてわかりやすく解説しました。

主催したのは「超健康」に関する学術的な調査、研究するコンソーシアムと、東洋ライスなどが主導する「医食同源米」の普及に取り組むコンソーシアムです。2つの団体はともに「持続可能な健康社会の実現」を目指しており、健康に関するよりレベルの高い情報を提供するため、まず6人の立場の違う専門家による講演が行われました。

講演では、農林水産省の農業局の幹部をはじめ、食物の流通の専門家、医学者、民間の腸内環境の研究者、さらには種麹(たねこうじ)の製造社会の経営者がそれぞれの立場から食の質を高める方策やその将来性などを話しました。またコメの研究家として知られ、東京農大客員教授も務める東洋ライスの雜賀慶二(さいか・けいじ)社長が、食同源米の普及に関する取り組みなどを紹介しました。

雜賀社長は、「自社で開発した精米機で製造した『医食同源米』と称しています。これは栄養素とうま味を併せ持つ『亜湖紛層』という糠の一部部分を残して精米することで、ほかに流通しているものより優れた品質のコメを提供できるといいます。『医食同源米』をある会社の社員に食べてもらったところ、医療費が4割も減った事例を分かりやすく説明しました。雑賀社長は医療費の膨張を『国難』であると危惧し、医食同源米の普及によって国難を回避しよう」と呼びかけました。

6人の講演のあと、講演者らがそろって会場からの質問を受けながらディスカッションを行い、参加者は「食と健康」に理解を深めていました。

シンポジウムの様子(東京都内で)
講演する雜賀社長

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