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生誕地で陸奥宗光特別授業 和歌山市立吹上小学校で

2024年05月22日 22時16分

教育歴史・文化社会

明治維新後の外務大臣で、海外との不平等条約の改正に尽力した、和歌山市出身の陸奥宗光(むつ・むねみつ)について学ぶ特別授業が、きょう(5月22日)、陸奥宗光生誕の地・和歌山市吹上にある市立吹上小学校で行われました。

きょうの特別授業のもよう(5月22日・和歌山市立吹上小学校)

これは、和歌山市の市民団体「陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会」が、和歌山の子どもたちに郷土の偉人の功績を伝えようと、和歌山市内の小学校で行っている出前授業の一環で、生誕地にある吹上小学校で行うのは初めてでした。

講師の臼井康浩さん

特別授業はきょう、市立吹上小学校の図書室で行われ、実行委員会・副会長の臼井康浩(うすい・やすひろ)さんが講師となり、6年生47人に陸奥の人生や功績を紹介しました。

臼井さんは、陸奥が、明治政府の外務大臣に就任後の1894年、それまで長く懸案になっていた不平等条約の改正について、粘り強い外交交渉の結果、当時、欧米列強のリーダー的存在だったイギリスとの治外法権の撤廃に成功し、さらにその後、15カ国との交渉でも、撤廃を勝ち取った功績を説明し、「陸奥宗光外務大臣は、我が国を救った英雄であり、我が国の誇りです」と強調しました。

そして、学校の近くに生誕地であることを示す表示があることを紹介し、児童からは「知ってる~」という声があがっていました。

陸奥生誕地の石碑

このほか、臼井さんは、陸奥が9歳の時、父親が政治の争いに巻き込まれて失脚し、一家がバラバラになり、陸奥は高野山のふもとで育ち、やがて地域の人たちの支えで江戸へ出て学び、のちに坂本龍馬らと活躍したことを話しました。

また、外務省の敷地には銅像が建てられていて、和歌山市内の複数の中学校が修学旅行で外務省を訪れていることを紹介し、「皆さんが中学生になったら、是非、校長先生に外務省への修学旅行を提案してください」と呼びかけました。

出前授業を受けた児童は、「近くに陸奥宗光の表示があることは知っていたけど、詳しく見ていなかったので、ここが生誕地だったと知り、うれしかったし、すごく誇りに思う」「すごい人とは聞いていたけど、我が国を救った人であることがわかった。あらためて調べてみたいし、中学生になったら、修学旅行で外務省に行けるよう校長先生にお願いしてみようと思う」と話していました。

校長室の前に植えられている外務省の桜の接ぎ木

「陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会」副会長の臼井さんは、「生誕地で地元の大先輩を誇りに思う気持ちを、大人になった時、何かのきっかけで、思い出してもらえれば、ほかの人にない誇りを胸に秘めてもらえると思うので、こうした特別授業の機会をいただけてうれしい」と話していました。

和歌山市では、臼井さんが実行委員長を務める龍馬World in 和歌山実行委員会が主催する「第36回 龍馬World in 和歌山」が7月13日から15日までの3日間、和歌山城ホールの大ホールなどで開かれます。

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