和歌浦小劇場さよなら公演 46年の歴史に幕

2024年04月10日 18時34分

イベント歴史・文化社会

会社員や主婦、公務員などでつくるアマチュア劇団、「演劇集団和歌山」の稽古場でもあった「和歌浦小劇場」が取り壊され、46年の歴史に幕を下ろすことになり、大型連休中、この劇場で最後の公演が行われます。

54年前の1970年に創設された演劇集団和歌山は、拠点とする稽古場がなく、公共施設を転々としていましたが、8年後の1978年、和歌山市和歌浦南にあった、干物を入れるための木箱を作る工場を劇場に改装し、「和歌浦小劇場」として、これまで38公演を行ってきました。

半世紀近くにわたって観客に親しまれてきましたが、建物が古くなり、所有者が写真館をつくることになったため、建物の取り壊しが決まりました。

和歌浦小劇場での公演は今回が最後で、上演される作品「ちょうど時間になりました」は、かつて和歌浦にあった「若松座」という芝居小屋をモデルに、大正から昭和に代わる激動の時代、小屋に集まる一座や浪曲夫婦が波乱万丈な世界を繰り広げるものです。

演劇集団和歌山の代表を務める楠本幸男(くすもと・ゆきお)さんは、「床にペンキを塗ったり入り口のドアをつけたりして作り上げた劇場なので、感慨深い。今回は、観客40人に対してキャストが21人もいて、芝居には歌や生演奏もあり、私たちも皆さんと一緒に楽しめる内容なので、ぜひ見に来てほしい」と話しています。

公演期間は、4月27日から29日までと、5月3日から5日までの、合わせて6日間で、1日に1回か2回の公演があります。

問い合わせ先は「演劇集団和歌山」電話073・5068・7948です。

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