【串本ロケット】打ち上げ失敗、地元では落胆の声/和歌山県

2024年03月13日 14時41分

社会経済

串本町の民間ロケット発射場スペースポート紀伊から打ち上げられた小型ロケットは打ち上げ直後爆発し、打ち上げは失敗しました。搭載していた衛星は軌道に投入できませんでした。打ち上げを行った東京の宇宙事業会社スペースワンは、「飛行中断措置」が行われたと明らかにしました。

県警によりますと周辺ではけが人などの人的な被害は確認されていないということです。打ち上げに失敗した小型ロケット「カイロス」の1号機は民間の発射場からの打ち上げは日本初として注目を集めていました。

このロケットには政府の小型衛星も搭載されていましたが、失われた可能性が高いとみられています。この衛星は北朝鮮の軍事施設の動向把握などに使われる情報収集衛星を一部肩代わりする役割を担う予定でした。

打ち上げの様子を見ようと見学会場には多くの町民や県内外からの見学者が訪れましたが打ち上げの失敗に宇宙関係の進路を志している愛知県の高校生は「覚悟はしていたがショックは大きい。機体が見られず残念だが、あきらめないで頑張ってほしい」と話しています。

このロケットは今月9日に打ち上げられる予定でしたが、警戒海域で船舶が残っていたとして打ち上げが直前になって延期になっていました。

町民や県内外からアッ待った人が見学した。(串本町で)

今回の打ち上げ失敗について串本町の田嶋勝正町長は「町として今後もスペースワンと一体となって協力をしていく。今はロケットに関係した皆様にお疲れさまと言いたい残念結果になったが今後もバックアップしていく。きょうの打ち上げについては「今月11日にきょうの日程が決まり、短い日程でたくさんの方にきていただいた。応援してくれた方に感謝する」と話し今後については「必ずカイロスの産声をあげたい」と述べました。

会見する田島串本町長(見学場で)

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