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世界遺産、駿田峠の加寿地蔵尊で桜まつり那智勝浦町

2024年03月10日 18時45分

歴史・文化社会

那智勝浦町の世界遺産、熊野古道大辺路(おおへち)の駿田峠(するだとうげ)にある加寿(かす)地蔵尊できょう(10日)、春の「桜まつり」が行われました。

千本つき餅つき

加寿地蔵は、熊野詣(くまのもうで)の際に、この地で命を落とした3人の姫を供養するために建てられたとされ、15年ほど前から、桜が満開となる頃に、世話人会が中心になって「桜まつり」が開かれています。

まつりは、午前10時から始まり、神事のあと、太鼓の演奏やダンス、合唱などのステージイベントが行われました。また、正午すぎからは、大勢が棒で餅をつく「千本つき餅つき」が行われ、つきあがった餅は、その場で「きなこ餅」にして、観客らに振る舞われました。

太鼓の演奏

きょうは、朝から快晴に恵まれ、風がやや強かったものの、日差しもあって、過ごしやすく、また、ちょうど、クマノザクラが満開を迎え、観客らは、桜と、峠からの眺めに、歓声をあげていました。初めて来たという町内の50代の男性は「こんなに風景のきれいなところがあるとは知らなかった。これからは足を運びたい」と話していました。

駿田峠は、普段は車の乗入れは禁止されていますが、桜が咲く3月1日から31日までは、午前9時から午後4時まで、開放されています。

世話人会代表の中田勝康(なかた・かつやす)さんは「15年前からこの祭りを始めました。この素晴らしい風景の場所を姫たちが残してくれたのだと思う。沢山の方に訪れてほしい」と話していました。

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