和歌山県田辺市出身・太田隆文監督の映画「沖縄狂想曲」公開
2024年02月26日 18時48分
和歌山県田辺市出身の映画監督・太田隆文(おおた・たかふみ)さんのドキュメンタリー映画「沖縄狂想曲(おきなわきょうそうきょく)」が全国の映画館で公開され、注目を集めています。
この映画は、戦後、アメリカ軍基地の集中による周辺の騒音問題や経済格差をはじめ、駐在軍人による「由美子ちゃん事件」や、大学構内でのヘリコプター墜落事故、輸送機オスプレイの墜落事故などで沖縄県民の生活が不安にさらされ続けていることや、軟弱地盤での建設費の高騰に歯止めがかからない辺野古(へのこ)基地問題をクローズアップし、太田監督自らが沖縄問題に詳しい現地の有識者に原因や背景を聞き出したり、旧・民主党代表の鳩山由紀夫(はとやま・ゆきお)元総理大臣に「最低でも県外」発言の真意や、日米合同委員会についてインタビューしています。
また、アメリカ軍基地の全面返還とアジアの交流拠点化を目指した、故・大田昌秀(おおた・まさひで)元沖縄県知事の政策や理念をもとに、沖縄からの平和発信への希望を提言しています。
今月(2月)24日、大阪市十三(じゅうそう)の第七藝術劇場での初公開は立ち見が出る盛況で、太田監督は「大手マスコミは沖縄問題の真相を全く伝えず、内地との認識のズレや政治への無関心を生んでいます。“沖縄はかわいそう”ではなく、沖縄こそが日本を救う希望であり、大きなチャンスなのです」と訴えています。
映画「沖縄狂想曲」は、関西では大阪市の第七藝術劇場や、堺市のMOVIX堺のほか、京都市のアップリンク京都、神戸市のkinocinema神戸国際などで公開しています。
太田監督は「和歌山の映画館での公開予定はありませんが、いずれネット配信やDVD化などで、和歌山の人も観られるようにしたい」と話しています。