和歌山県の近畿大学生石農場「近大鴨」東京都内のレストランで提供開始
2024年02月16日 19時45分
和歌山県有田川町(ありだがわちょう)にある近畿大学生石(おいし)農場は、薬草や、食品製造で生じた廃棄物などを混ぜたエサで育てたアイガモ「近大鴨(きんだいかも)」の肉を、このほど、東京都内の2カ所のレストランで提供を開始しました。
近畿大学では、大阪市の日本(にほん)振興株式会社と共同で、2018年から、アイガモの肉質改良に取り組み、エサに、和歌山県産のサンショウや、ミカンの皮、シソの葉、ウコンなど5つの薬草と、湯浅町の角長(かどちょう)で廃棄された醤油粕、それに、紀の川市の梅丹本舗(めいたんほんぽ)から出た規格外の梅エキスなど、食品製造の過程で生じた廃棄物を配合してアイガモに与えたところ、従来の「近大おいし鴨」に比べて、より柔らかい肉質で、甘みも強くなったほか、みかんの皮の効果でけもの臭さも軽減されたということです。
近畿大学と日本振興は、このエサを用いたアイガモの飼育法を、去年(2023年)特許出願するとともに、この方法で育てたアイガモを「近大鴨」と名付けました。
この近大鴨を用いたメニューを、今月(2月)14日から、東京都港区の「リストランテ アクアパッツァ」と、世田谷区の「Arcon 二子玉川」の2カ所のレストランで、コース料理の一品として提供しています。
近畿大学では「肉質の更なる改良とSDGsへの寄与が両立できる」と、今後の販路開拓に期待を込めています。