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和歌山大×きのくに信金  最終の特別授業でプレゼン

2024年02月08日 22時49分

教育社会経済

和歌山大学ときのくに信用金庫が連携して新規事業の立案を実践形式で教える特別授業「『未来事業』共同デザインプロジェクト」がきょう(2月8日)、最終日を迎え、およそ2ヶ月間、大学生が考えてきた新規事業をグループごとに発表しました。

和歌山大学で行われた特別授業の最終回

この特別授業は、和歌山県内の企業と和歌山大学の学生とのマッチングや連携を深めようと、おととし(2022年)10月、和歌山大学ときのくに信用金庫が、包括連携協定を結んだのをきっかけに企画されたもので、去年12月から8回シリーズで行われてきました。

特別授業では、きのくに信金の職員がファシリテーターとなり、和歌山大学の1年生から4年生まで24人の学生が、5つのグループに分かれ、和歌山放送を含む県内5つの会社の経営者や社員と一緒に、それぞれの会社に適した新規事業案を作成しました。そして8回目のきょう、それぞれの案を、社員の前で発表し、最終的な評価を受けました。

このうち、和歌山放送の新規事業案を担当した4人の学生は「ラジオを放送するだけではない県民に役立つ会社」をヴィジョンとして放送以外の新しい事業展開を検討し、調査の結果、和歌山城周辺に出かけていかない傾向が判明した和歌山大学の学生を巻き込んで地域を活性化させるイベントを開催する案を示しました。

和歌山放送に対して事業提案する和歌山大学の学生

和歌山放送の新規事業を提案した4人のうち、歌山大学経済学部3年の髙野元希(たかの・げんき)さんは「企業とつながって事業案を考える経験ができてよかった。求められている提案の内容を知るため、和歌山放送を訪れて現場の声を聞かせてもらった。裏付けの意見を踏まえた提案ができた」と話し、経済学部1年の池田美優(いけだ・みゆう)さんは、「今後、社会に出たときの予習ができた感じで、プラスになった。プラン作成にあたっては、先輩たちが調査するのを見ていて、プロセスの大切さを学べた。今後に活かしたい」と話しました。

学生を指導した、和歌山大学アントレプレナーシップデザインセンターの田代優秋(たしろ・ゆうしゅう)特任准教授は和歌山放送への提案について、「短い期間で学生へのアンケート調査まで実施できていた。事業体制まで提案していたグループはほかになかった」などと評価した上で、「若者が行動を起こす動機について、検討した事例をほかにも提供してほしかった」と改善点を指摘しました。

学生を指導した田代特任准教授

田代特任准教授は、このほか、4つの会社に対する新規事業の提案についても講評し、学生にアドバイスを送りました。

山一製材に対するプレゼンを行う和歌山大学の学生
川鶴に対し事業提案する和歌山大学の学生
花山開発に対してプレゼンする和歌山大学の学生
カネモ食品に対する事業提案を行う和歌山大学の学生

田代特任准教授は、全体的な総括として「短期間にもかかわらずプレゼンのレベルは高かった。それぞれ企業のミッションなどに基づいて考え、生きた教材をもとにした事業提案ができていた。まだ社会に出ていない学生にとって良い経験になった」と高く評価しました。

プレゼン後、学生は、会社の担当者から評価を聞いた

また、参加した会社の担当者は、「SNSの活用方法など、学生ならではの視点からの提案が多く、他社への提案も含めて参考になった」「若い世代に浸透させることが課題だったので、大学生の価値観がわかる内容もあり、今後に生かしたい」などと話していました。

和歌山大学ときのくに信用金庫によるこの特別授業は、来年度も実施されます。

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