関西電力・和歌山市LNG火力発電所建設を断念・和歌山県知事は歓迎
2023年12月19日 19時35分
関西電力は、和歌山市湊の旧・住友金属、現在の日本(にっぽん)製鉄の西防波堤沖埋め立て地に建設を計画していた、LNG火力発電所の建設を断念することを明らかにし、和歌山県の岸本周平知事は「脱炭素を進める上でタイムリーだ」と歓迎しました。
LNG火力発電所計画は、関西電力が24年前の1999年3月、およそ81万平方メートルの土地を和歌山県から取得し、翌2000年から工事を開始しました。
ところが、電力需要の減少などで2004年に工事が中断され、その後も、原子力発電所の再稼働や、脱炭素社会への移行など、火力発電への風当たりが強まったことで、建設再開のめどが立たなくなったとみられます。
きょう(19日)和歌山県庁に関西電力の髙西一光(たかにし・かずみつ)常務が訪れ、岸本知事にLNG火力発電所建設の断念を伝えました。
このあと記者会見が開かれ、岸本知事は「脱炭素先進県を目指す和歌山県としては大変タイムリーだ。このあと、県と和歌山市、関西電力などと協議会をつくって、脱炭素に資する企業を中心に跡地への誘致活動を進めたい」と述べ、歓迎する意向を示しました。
関西電力では、予定地の一部15万平方メートルを2026年度までに整備し、県と市と連携して企業誘致を進める予定で、早くとも年明けに第1回の協議会を開きたい考えを示しています。