高野山金剛峯寺の本坊大主殿など12棟が国の重文に
2023年11月24日 19時31分
国の文化審議会は、きょう(24日)開いた分科会で、高野町の高野山金剛峯寺本坊(こんごうぶじ・ほんぼう)にある大主殿(だいしゅでん)や奥書院(おくしょいん)などの建物12棟を、新たに国の重要文化財に指定するよう、文部科学大臣に答申しました。
また分科会は、和歌山市の志磨(しま)神社や海南市の旧・大石家(おおいしけ)住宅の主屋(おもや)など、県内7カ所の建物を国の登録有形文化財に指定するよう、同じく文部科学大臣に答申しました。いずれも、近日中に官報で告示される予定です。
あらたに国の重要文化財に指定されることになったのは、金剛峯寺本坊の大主殿と奥書院、真然堂(しんぜんどう)、護摩堂(ごまどう)、経蔵(きょうぞう)、山門など12の建造物です。
これで、県内の国の重要文化財に指定された建物は、国宝をふくめて86件となります。
一方、国の登録有形文化財に指定されることになった7カ所の建造物のうち、和歌山市中之島の志磨神社の拝殿と手水舎(てみずしゃ)、神門(しんもん)、袖塀(そでべい)は、いずれも終戦直前の1944年に建てられ、空襲を受けた和歌山市中心部に残る、数少ない近代和風建築として高く評価されました。
また海南市下津町塩津(しもつちょう・しおつ)の旧・大石家住宅主屋は、江戸末期に建てられた造船業の商家で、当時の塩津港の歴史的な景観に寄与しています。
このほか、橋本市の岡本家住宅や、紀の川市の辻慶進堂(つじけいしんどう)、湯浅町の旧国鉄紀勢西線・紀伊湯浅駅本屋、それに上富田町の興禅寺庫裏(こうぜんじ・くり)も、あらたに国の登録有形文化財に指定されます。
これで、県内の国の登録有形文化財に指定される建物は、 128カ所・342件となります。