和歌山市「新水道ビジョン2024」素案を提示
2023年11月17日 20時22分
和歌山市の紀の川にかかる六十谷(むそた)水管橋の崩落事故を受け、今後の水道のあり方を有識者らが検討する5回目の検討会議が、きょう(17日)和歌山市役所で開かれました。
この中で、紀の川北岸にある工業用水用の六十谷浄水場の隣りに新しい浄水場を建設する案などを盛り込んだ、来年・2024年から10年間の「新水道ビジョン2024」の素案が示されました。
示された素案では、和歌山市の水道事業の現状や、施設の老朽化・耐震化、職員の高齢化などの課題を示したうえで、「安心を未来につなぐ元気わかやま水道」を基本理念に、今後50年先を見据えた安全・強靱・持続を満たす事業方針を示しています。
この中で、六十谷浄水場のとなりに新しい浄水場を建設することや、加納浄水場から紀の川を横断するもうひとつの送水管を整備し、複線化することを盛り込んでいるほか、水管橋の点検を5年ごとに行うことや、老朽化による水漏れの原因となる鉛製給水管の解消も盛り込んでいます。
そして、新規設備の建設や老朽化施設の更新などにかかる費用について、国の補助金や交付金を最大限活用することや、企業債を有効に活用することで、将来世代の負担の公平性を確保するとしています。
委員からは「浄水場の生産性を示す有収率を95%以上にするという目標の根拠や、費用対効果など、事業内容と、目標として掲げる数値との関連性が明確に示されていない」と指摘があり、次回の会議で明確に示すよう求めました。