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田辺市で和菓子ウォーク 11月11日開催

2023年11月09日 21時07分

社会

「南方熊楠がいたまち田辺・和菓子が楽しい町」をテーマに、熊楠ゆかりの場所と和菓子店を訪ねるウォークが、あさって今月(11月)11日、田辺市の中心地で行なわれます。 

このウォークは、紀州の和菓子と文化を考える会が、毎年秋に県内外の和菓子文化が豊かに息づくまちを選んで開催しているものです。

ことしは、明治時代初めにいまの東京大学を中退し、19歳で日本を飛び出してアメリカやイギリスに渡り、独学で博物学や民俗学などを学び、その業績が世界的に評価される南方熊楠が、帰国後、研究生活を送った田辺市を歩き、紀州が生んだ偉人の面影を訪ねます。

ウォークの舞台は、熊楠が住んだ中屋敷町の邸宅と南方熊楠顕彰館、闘鶏神社、かつては席亭(せきてい)と呼ばれる料亭が軒を並べ熊楠も遊んだ新地(しんち)や新町商店街などをめぐります。

コースには、数軒の和菓子屋が点在しますが、そのうちのおけし餅で知られる辻の餅や二宮、富美堂を訪ね、店主に熊楠にちなんだ和菓子物語を聞くほか、元警察署だった洋館を活用したカフェ「ララ・ロカレ」には、オリジナルの6種類の「くまぐすあんぱん」があります。

ウォークはあさって11日の午前10時にJR紀伊田辺駅前にある市街地活性化施設「tanabe en+(タナベエンプラス)」前を出発し、食事やお菓子の買い物も楽しみながら午後4時頃まで行われます。参加は原則会員向けになっています。

代表の鈴木裕範(すずき・ひろのり)和歌山大学客員教授は、「歴史の転換期をどう生きるか、そのヒントが南方熊楠にあるのではないか。2027年は熊楠生誕160年です、今度は『忘れられた巨人』にしたくないですね」と話しています。

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