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濱口梧陵国際賞受賞のチリ・研究者ら 梧陵のふるさと訪問

2023年11月03日 19時50分

災害・防災社会

津波防災に貢献した国内外の個人や団体を表彰する「濱口梧陵国際賞」の今年(2023年)の受賞者がきのう(11月2日)、広川町の稲むらの火の館を訪れ、歓迎会にのぞみました。

出席者全員で記念撮影(2023年11月2日・稲むらの火の館で)

「濱口梧陵国際賞」は、2015年の国連総会で「世界津波の日」が制定されたことを受け、翌2016年に津波防災をはじめとする沿岸防災技術分野で顕著な功績を挙げた個人や団体を表彰するため創設されたものです。

稲むらの火の館には、受賞者の一覧が・・・。

第8回となる今年は、沿岸防災の研究を通じて南海トラフ地震対策の政策方針決定に大きく貢献した、東京大学名誉教授の磯部雅彦(いそべ・まさひこ)さんと、地球規模での津波警報システムの構築と展開に大きく貢献した、ユネスコの国際津波情報センター長を務めるローラ・コングさん、それに2010年のチリ地震津波での被害を受けて技術面での強化を目指し2012年に設立され、科学研究を進めるとともに、科学的知見の一般市民への普及にも努めてきたチリの自然災害管理総合研究センターの、2人と1つの団体が受賞しました。

このうち、チリの自然災害管理総合研究センターのメンバー6人が、今月(11月)1日に東京で行われた授賞式の後、広川町を訪れました。

受賞したチリの自然災害管理総合研究センターのメンバー

稲むらの火の館で行われた歓迎式では、広川町の中平光則(なかひら・みつのり)副町長が挨拶し、「濱口梧陵翁は、二度と津波の被害に遭わないよう 広村堤防を築いた人物で、梧陵翁の意思は、われわれ広川町民のDNAに深く刻まれている。もし、ここに梧陵翁がいれば、皆さんの受賞を喜び、大いに語り合っただろうと思う」と述べ、一行の研究を称賛しました。

挨拶する中平副町長

チリの自然災害管理総合研究センターのセンター長を務めるロドリゴ・シェンフェゴスさんが挨拶し、「濱口梧陵という人がいたこの地で話ができることをとてもうれしく思う。次の大きな災害が少しでも小さくなるよう対策を続けていく」と決意を語りました。

挨拶するロドリゴさん

このあと、一行は、稲むらの火の館を見学し、さらに、江戸時代末期の安政南海地震のあと濱口梧陵が築いた「広村堤防」を視察し、稲むらの火の館の﨑山光一(さきやま・こういち)館長から説明を受けていました。

ロドリゴさん(左)らを案内する﨑山さん(右)
館内も案内

また、歓迎式典では、今年から創設された濱口梧陵国際作文コンテストで優秀賞に選ばれた和歌山県立日高高校2年の寺井巴菜(てらい・ひな)さんと、入選した日高高校3年の宮井沙也奈(みやい・さやな)さんが出席し、主催する組織委員会の事務局を務める国立研究開発法人・港湾空港技術研究所の中川康之(なかがわ・やすゆき)さんから記念の盾を受け取っていました。

寺井さん(左)と宮井さん

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