和歌山・維新の林県議に離党勧告処分・本人は会見で反論
2023年10月25日 17時44分
党が定めた自治体への寄附が行われていなかったとして、和歌山県議会・和歌山市選出の林隆一(はやし・りゅういち)議員60歳が、所属する日本維新の会・和歌山県総支部から離党勧告処分を受けた問題で、きょう(25日)林議員本人が和歌山県庁で記者会見を開きました。林議員は「私は何も間違った事はしていない。私の主張はほとんど聞き入れられなかった」と述べ、処分を決定した県総支部の対応に強い不満を示しました。
日本維新の会は、政策のメインに掲げる「身を切る改革」を示すため、党所属の地方議員に対して、議会で議員定数や報酬が削減出来ない議員は、議員報酬の一部をそれぞれの自治体に寄附することを義務づけていて、選挙で公認を受ける条件となっています。ただし、任期中に全額を寄附出来ない場合は、理由を付けて県総支部に報告することも定められています。
林議員は1期目の任期満了直前のことし1月、1期目の寄附の不足分として海南市への寄附を検討していましたが、県・選挙管理委員会に相談したところ「4月の選挙前の近隣の都市への寄附は避けた方が良いのではないか」とされたため、再選後に寄附を行うと書面で報告して了承されました。
その後、林議員は4月の県議選で党の公認を受けて再選し、ことし7月、豪雨災害で被災した紀美野町へ義援金500万円を寄附し、県総支部に領収書と寄附を伝える新聞記事を提出しました。
ところが、県総支部は、1期目の寄附が実行されていないと判断し、党紀委員会で林議員に離党勧告処分を通告しました。
きょうの記者会見で林議員は、寄附が遅れた理由を、当時県総支部の幹事長だった山野麻衣子(やまの・まいこ)政務調査会長に書面で提出し、承認されていたと説明しました。
党紀委員会の決定について林議員は「党紀委員会は離党処分ありきで、私の主張はほとんど聞き入れられなかった。県総支部の浦平美博(うらひら・よしひろ)幹事長と山野政務調査会長、中庄谷孝次郎(なかしょうや・こうじろう)総務会長の三役だけで処分が決められた印象だ」と述べ、今回の処分は、不当だと主張しています。林議員は近日中に党本部へ離党届を提出する方針です。
林議員は、和歌山市議会議員を経て、2015年4月の県議会議員選挙で和歌山市選挙区から初当選し、現在2期目で、県総支部の幹事長を務めました。