10月の臓器移植普及推進月間 商業施設で街頭啓発

2023年10月19日 20時54分

社会福祉・医療

10月の臓器移植普及推進月間にあわせてきょう(10/19)、和歌山市の商業施設で、臓器提供の意思を表示するよう呼びかける啓発活動が行われました。

これは、和歌山県薬務課と公益財団法人・わかやま移植医療推進協会、それに腎臓病の患者と家族でつくるNPO法人・和歌山県腎友会が行ったもので、あわせて9人が商業施設の入り口に立ち、訪れる買い物客らに、リーフレットやウェットティッシュなどを配布し、運転免許証や保険証の臓器提供意思表示欄に、自らの意思を書き込むよう呼びかけました。

脳死となった人からの臓器提供を可能にする臓器移植法は、26年前の1997年10月に施行され、2010年の改正で、本人の意思が示されなくても家族の同意だけで臓器提供が可能となったほか、15歳未満でも脳死下の臓器提供が可能となり、子どもの心臓や肺の移植に、道が開かれましたが、おととし(2021年)行われた内閣府の全国調査では、4割近い人が臓器提供の意思を持っている一方、自らの意思を表示している人は1割にとどまっています。

街頭啓発を主催した和歌山県薬務課の上田伸幸(うえだ・のぶゆき)さんは、「臓器の移植医療では、生前、意思表示をしてくれていると、スムーズに事が運ぶし、表示した意思を変更することもできるので、運転免許証やマイナンバーカードなどで是非、意思を示してほしい」と話しました。

また、14年前に腎移植を受け、きょうの街頭啓発に参加した和歌山県腎友会の玉置幸利(たまき・ゆきとし)副理事長は、「腎移植を受けた者として、あらためて皆さんにお願いをして、人工透析から離れられる人が一人でも多くなるようこれからも臓器移植を呼びかけていきたい」と話しました。

副理事長の玉置さん

また、臓器移植普及推進月間にあわせて移植医療のシンボルカラーであるグリーンで建物をライトアップする取り組みは、今月13日から19日にかけて行われ、今年は、初めて、和歌山市の和歌山城ホールがグリーンの光に照らし出されました。

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