黄色の「貴婦人」満開、すさみ町
2023年10月15日 15時07分
紀伊半島の南部だけに生え、「山里の貴婦人」とも呼ばれるユリの仲間「キイジョウロウホトトギス」の黄色い花が、すさみ町で満開の季節を迎えています。すさみ町の佐本(さもと)地区では、釣り鐘形のつややかで黄色い花が、あちこちで秋風に揺れる様子が訪れる人を楽しませています。
この地区では、崖(がけ)に咲いていた自生の花を石垣などに植え替えて増やし、地域おこしに役立ててきました。
キイジョウロウホトトギスの栽培を始めて、30年以上になるという谷口文男(たにぐち・ふみお)さん88歳の家では、長さ50メートル、高さ2メートルの石垣で育てています。今年は猛暑のため開花が遅れ、枯れも目立つということです。谷口さんは「地域の高齢化で栽培する人が減ってきたが、咲かし続けていきたい」と話しています。