官製談合事件 和歌山県日高川町の副町長 業者・再逮捕

2023年10月12日 21時35分

事件・事故社会

和歌山県日高川町の副町長が、町内の業者に入札の基準額を漏らしたとして、和歌山県警察本部はきょう(10月12日)、日高川町の副町長と町内の建築工事業者を官製談合防止法違反と公契約関係競売(けいばい)入札妨害の疑いで再逮捕しました。

再逮捕されたのは、日高川町の副町長で、日高川町三佐(みざ)の小早川幸信(こばやかわ・ゆきのぶ)容疑者66歳と、株式会社・駒場工務店の代表取締役で、日高川町高津尾(たかつお)の駒場一仁(こまば・かずひと)容疑者60歳です。

警察の調べによりますと、指名競争入札に関わる業務を指揮監督する立場にあった小早川容疑者は、2020年11月6日に行われた、丹生(にゅう)中学校屋上防水改修工事の指名競争入札で、最低制限価格に近い基準額を、入札の前日頃に、駒場容疑者に漏らして落札させ、入札を妨害した疑いがもたれています。また、駒場容疑者は、小早川容疑者を通じて基準額が設計金額の95%であることを知り、落札して入札を妨害した疑いがもたれています。警察は、2人の認否を明らかにしていません。

一方、和歌山地方検察庁はきょう、この2人を、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで起訴しました。

起訴状によりますと、去年6月30日に行われた、町内にある小学校などの屋根を改修する3つの工事の指名競争入札で、小早川容疑者が、最低制限価格の算定基準となる金額を、入札の前日に、駒場容疑者に漏らして落札させ、入札を妨害したとしています。

今回の起訴と再逮捕について、日高川町の久留米啓史(くるめ・ひろふみ)町長は、「あらためて住民の信頼を大きく裏切る行為で、 深くお詫び申し上げます」とコメントした上で、きょう夕方、弁護士を通じて、小早川副町長から辞職届が提出され、受理したことを明らかにしました。

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