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和歌山県・来年度(2024年度)から採用試験を大幅改正へ

2023年10月03日 19時21分

政治

和歌山県は、より多様性のある人材を募集するため、来年度(2024年度)から、採用試験を大幅に改正することになりました。

社会人採用の枠組みを変更して専門試験を廃止するほか、通常募集も含めて、合否の判定に、1次試験の基礎能力と専門試験の成績を合計しないリセット方式を導入し、面接と論文の成績のみで合否を決定します。

県では、これまで大学卒業程度の採用試験で、新卒の通常募集のほかに、スポーツ特待生など、公務員試験対策が十分出来ない新卒から35歳程度の人向けの「特別枠」と、社会人で就職氷河期の影響で非正規雇用となった36歳から45歳までの「就職氷河期世代対象」枠、それに、県外在住で県外企業の正規雇用でUIターンを希望する「職務経験者対象UIターン型」枠を設けています。

来年度からは3つを再編し、民間企業と公務員を併願する22歳から29歳までの新卒や社会人のための「早期募集枠」と、正規・非正規や居住地を問わない30歳から45歳までの社会人を採用する「社会人採用枠」に再編し、2つの枠でこれまで1次筆記試験で行ってきた法律の専門知識を問う専門試験を撤廃します。

早期募集枠は1次試験を4月、2次試験を5月、合格発表を6月と早めに設定しているほか、1次試験を全国各地で受けられるテストセンター方式になります。社会人採用枠と通常募集では、1次試験の受験地に和歌山市と田辺市のほか、東京都内も加わります。

また、すべての採用枠で、1次筆記試験の一般教養問題・SCOA()(スコア)と専門試験の成績は、1次試験が終わるとリセットされ、合否の判定は、2次試験の論文試験と面接試験の成績のみで行われます。

このほか、高校や短大卒業程度の技術職の採用試験についても、土木職のみだったのが、来年度からは農業土木職と農業職、林業職が加わります。

会見で職員採用試験の改正について説明する岸本知事(10月3日・和歌山県庁)

和歌山県の岸本周平知事は「ペーパーテストが出来るこどもをつくってきた教育が、日本社会の様々な閉塞状況を生み出したと思う。これからの県庁は、幅広くできるだけ多くの人が採用試験に応募できるようにすることで、意欲があって、コミュニケーション能力の高い人材を、より多くの集団から選びたい」と意義を語りました。

県が求める人材や募集人数、待遇などについては県・人事課で、採用試験の日程や科目などについては県・人事委員会事務局の総務課で、それぞれ問い合わせに応じています。

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