日赤和歌山職員・バングラデシュへ「こころのケア要員」で派遣
2023年09月29日 13時52分
和歌山市の日赤和歌山医療センターの医療事務職員が、バングラデシュ南部の避難民キャンプへ「こころのケア要員」として派遣されることになり、きょう(29日)センターで出発式が開かれました。
派遣されるのは、日赤和歌山医療センターの医療事務職員で、国際医療救援部の林優子(ゆうこ)救援係長43歳です。
林係長は、来月(10月)初旬から来年(2024年)9月下旬までのおよそ1年間、バングラデシュ南部に派遣され、隣国のミャンマーで発生した暴力行為から避難してきた人々らのキャンプに出向いて、デンマーク赤十字社が主導する心理社会的支援「こころのケア」活動の支援要員として、長引く避難生活で疲弊する人々の不安やストレスを把握して、より深刻な状況にならないよう予防したり、現地の医療スタッフとも連携して、医療環境の更なる改善や充実につなげる橋渡しを務めたりします。
きょうの出発式には、林係長をはじめ、日赤和歌山医療センターの山下幸孝(ゆきたか)院長や、中大輔(なか・だいすけ)国際両救援部長ら職員が出席し、山下院長は「現地では隔離政策が行われ、外出もままならず、精神的なサポートが不可欠な状態で、デング熱も流行している状況なので、気をつけて無事に任務を果たして欲しい」と激励しました。
林係長は「避難民の声をしっかり聞いて必要な支援につなげることで、生きる意欲を呼び覚ましたり、避難民自らがストレスケアを出来るようになるよう努めたい」と意気込みを語りました。
国連によりますと、ことし(2023年)8月末現在で、バングラデシュ南部にはおよそ96万人の避難民がいるとされています。
林係長は、来月2日に東京の日赤本社で事前説明を受けたあと、4日の深夜に飛行機で出国する予定です。