和歌山県中部・御坊・日高地方の秋祭りが4年ぶり通常開催へ
2023年09月27日 18時18分
和歌山県中部の御坊・日高地方の秋祭りが、新型コロナでの規模縮小を経て、ことし(2023年)4年ぶりに通常開催されます。
御坊・日高地方の秋祭りの多くは、真っ赤な天幕を張ったやぐらに太鼓を乗せた「四つ太鼓(よつだいこ)」と、奴姿の男衆が威勢良く練り歩く様子が特徴で、とくに、御坊市の小竹(しの)八幡神社の例大祭「御坊祭」は、激しく練り歩く氏子や四つ太鼓を一目見ようと多くの見物客がひしめくことから「人を見たければ御坊祭」とも呼ばれています。
新型コロナ禍の間は、感染防止のため、神職の祭礼のみの簡略化された形で行われていましたが、コロナが2類から5類に移行したことしは、4年ぶりに通常通りの開催となり、各地区では、氏子らがお囃子や獅子舞などの練習に励んでいます。
トップを切るのは、10月1日と2日の印南町(いなみちょう)の「印南祭」で、印南港に神輿が集まって、川の河口に次々と入っていく渡御が見どころです。
10月4日と5日の御坊祭では、小竹八幡神社前での宮入りや、18メーター道路に四つ太鼓が勢揃いする若連行事、それに日高別院での「けほん踊り」などが見ものです。
また、日高川町の丹生神社で10月8日に行われる、通称「笑い祭」では、四つ太鼓や鬼のほか、顔をコミカルな白塗りにした「鈴振り(すずふり)」と呼ばれる男性が登場し、観客に「笑え、笑え」と促す様子が、縁起の良い風物詩として人気を集めています。
ところで、和歌山県立文書館では、御坊祭が4年ぶりに通常開催されるのにあわせて、地元の郷土史家、故・小山豊(こやま・ゆたか)さんが撮影した昭和から平成にかけて撮影した御坊祭の写真50点をデジタル化し、県・歴史資料アーカイブのサイトで公開しています。