和歌山県内経済・判断を「持ち直している」に上方修正

2023年07月27日 18時32分

経済

近畿財務局・和歌山財務事務所は、今月(7月)の和歌山県内の経済情勢について「持ち直している」と判断し、前回・4月の「緩やかに持ち直している」から上方修正しました。県内景気の判断を上方修正したのは、去年(2022年)10月以来、3期ぶりです。

和歌山財務事務所によりますと、主要3項目のうち、個人消費と生産活動がいずれも持ち直しているほか、雇用情勢が持ち直しつつあるため、総括的な判断として上方修正しています。

個人消費では、百貨店・スーパーでは値上げの影響などから飲食料品の売り上げが増加し、コンビニエンスストアでは、新型コロナの5類への移行で人流が増え、観光地を中心に売り上げが増加しています。ドラッグストアでは、外出機会が増えたことによる化粧品や湿布などの医薬品の売り上げが増加し、堅調に推移しています。一方で、家電大型専門店では、物価高の影響で低価格帯の製品に需要が流れ、売り上げが減少しています。

生産活動では、機械工業は海外需要の増加と部品不足の解消が進み、堅調です。化学工業はパソコン関連製品の需要が減少していますが、衣料用洗剤などの家庭用製品が堅調、鉄鋼業は建築関連製品の出荷が減少していますが、エネルギー関連製品は堅調です。

雇用は、有効求人倍率はことし2月以降、3か月連続で下降していますが、3か月平均では横ばいになっているほか、新規求人数は3か月平均では、前の時期と比べて増加しています。また、従業員が不足気味と回答する企業の割合も、前回の調査より減少しています。

これらを総合的に判断して、県内経済は持ち直しているとしました。

和歌山財務事務所は、今後の見通しについて「雇用・所得環境が改善し、各種政策の効果もあって持ち直していくことが期待されるが、世界的な金融引き締めなどが続くなか、海外景気の下振れが景気を下押しするリスクとなっているのに加え、物価の上昇や、金融資本市場の変動などにも十分注意する必要がある」と話しています。

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