和歌山県紀の川市桃山町と竹房地区で生産されている「あら川の桃」が農林水産省の地理的表示・GI保護の対象に登録されました。農林水産省がきょう（２０日）発表したもので、県内では「紀州金山寺味噌」、「わかやま布引だいこん」や国税庁が主管する「和歌山梅酒」に次いで４例目で、果物としては県内初めての登録です。

あら川の桃の産地は、温暖な気候と水はけのよさで江戸時代から桃の栽培が行われていて、優れた外見や味わいが人気で、市場でも高値で取引される人気のブランドです。

地理的表示GIに登録されたことで、地元の「あら川の桃振興協議会」では、一定の基準を満たした産品にGIマークが表示でき、ほかの産品と差別化できるほか、輸出先での信頼が高まったり、商標の不正使用について行政機関が取り締まりや指導を行えるなどのメリットがあること評価していています。

振興協議会によりますと、あら川の桃は、百貨店などでお中元などの贈答品として評価が高く、紀の川市のふるさと納税の返礼品にも選ばれていたり、台湾やシンガポールにも輸出されるなど知名度がひろまっているということで、今後もGI制度を活用し、地域ブランドの向上や発展に取り組んでいくとしています。