運転代行業者のスキルアップへ セミナーで意見交換
2023年07月14日 19時09分
運転代行の配車が決まるまでの時間や、到着するまでの待ち時間の大幅短縮を可能にする運転代行配車アプリ「AIRCLE(エアクル)」の運用が和歌山県内で始まって4ヶ月となる中、このアプリを活用している業者を対象にした接客のスキルアップを目指すセミナーがこのほど(7月10日)、和歌山市で開かれました。
「AIRCLE(エアクル)」は、沖縄県に本社を置く、株式会社「Alpaca・Lab(アルパカ・ラボ)」が運営する運転代行の配車アプリで、和歌山県内では、利用者の車に、折りたたみ電動バイクを積んでドライバー1人による運転代行を可能にした代行業者「ONEMAN(ワンマン)」を運営する和歌山市のベンチャー企業「mykeeper(マイキーパー)」とともに今年(2023年)3月から事業を展開しています。
「AIRCLE(エアクル)」によりますと、このアプリを活用することで、配車が決まるまでの時間が30秒程度、代行業者が到着するまでの時間が12分程度となり、これまでと比べて待ち時間が大幅に短縮されるとしています。
また、アプリには、利用者がドライバーを評価する機能があり、事業がスタートして4ヶ月が過ぎた今月(7月)10日、和歌山市でこのアプリを活用している市内6つの運転代行業者を対象にしたセミナーが開かれ、およそ20人が参加しました。
セミナーでは、「mykeeper」の青山大翔(あおやま・ひろと)社長が和歌山以外の利用者も含め、多く寄せられたドライバーに対する評価を発表し、よくない評価として、運転が荒いことや、ルート選定が適切でないことを挙げたほか、「料金トラブルも多い」と指摘し、走行距離と料金の関係や、待機料金の有無などを説明するよう求めました。
セミナーでは、この後、『運転が丁寧ですねと言われるためにどうすればよいか』などをテーマに、グループに分かれて互いの意見を交換し、業者同士で交流を深めていました。
参加した運転代行業者は、「ほかの代行業者と話す機会がないので、勉強になりました。言いたいことを言えないお客様もいる中で、利用者の要望を教えてもらえてありがたい」「エアクルをきっかけに、横のつながりもできてうれしい。ドライバーの質を上げていくためにも、こうした会を定期的に開いてもらいたい」と話していました。
「mykeeper」の青山社長は、「いま2種免許取得者の半分以上が65歳以上で、ドライバー不足が深刻化していて、このままだと運転代行の待ち時間が長くなり、飲酒運転が増えたり、お酒を飲む人が減ることも考えられ、街の衰退につながりかねない。エアクルと手を組むことで問題を解決し、和歌山市が全国の手本となれるようこれからも勉強会を開いていきたい」と話しました。
セミナーには、「Alpaca・Lab(アルパカ・ラボ)」の外間慎也(ほかま・しんや)さんも参加し、「同じ考えを持つ同士を得た和歌山を拠点に、関西進出をはかっていきたい」と話していました。